キャッシングとは、銀行や消費者金融のカードローンや、クレジットカードを利用してお金を借りる方法です。ここでは、カードローンキャッシングに焦点をあてます。特に、審査で提出が求められる 「収入証明書」について掘り下げます。
収入証明書は、金融業者によっては所得証明書とも記載されることがあります。収入証明書とは、昨年1年間にどのくらいの収入があったかを証明する書類です。特に、収入証明書という名前の書類があるわけではありません。年収を確認できる書類の総称なので注意しましょう。
収入証明書が“原則”不要と明記されているカードローンでも、場合によっては提出を求められる場合があります。これは、金融業者や保証会社による審査の判断基準に基づき、申込者によって対応が異なります。
「どんな場合に求められるのか?」「収入証明書不要でいくらまでキャッシングできるのか?」「収入証明書の種類と発行する方法は?」など、総量規制との関係も織り交ぜながら詳しく解説します。
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収入証明書を求められるケース
銀行や消費者金融などのカードローンキャッシングの審査で、すべての場合に収入証明書の提出を求められるわけではありません。では、どのような場合に求められるのでしょうか?金融業者によっても異なりますが、考えられるケースを大まかにまとめてみました。
- 金融業者によって決められた希望限度額の基準をこえて申し込んだ場合
- 希望限度額が申し込み者の年収の3分の1以上
- 申し込み内容の年収に対する疑問点があった場合
- 審査担当者が、確実な年収を知りたい場合
- 年収に歩合給が含まれる場合
- 申込者が日本以外の国籍である
- 申込者が自営業者もしくは法人代表者である
- 振込融資(振込キャッシング)や口座振替を利用する場合
カードローンによって収入証明書を求められる基準が設けられています。これは、最大限度額のことではありません。カードローンキャッシングに申し込む際には、希望する利用限度額を必ず申込書に記入しなくてはいけません。そこに記入した希望借入額によって収入の確認を求められる場合があります。
希望借入額が申し込み者の年収の3分の1以上だった場合にも、年収確認を求められる場合があります。特に、総量規制対象である消費者金融などの審査で多く見られます。また、収入証明書不要とする範囲の限度額で申し込んだ場合でも、申込者ほぼ全員に提出を求める金融業者もあるようです。
申し込み内容の年収に対する疑問点とはいくつか考えられます。そのひとつが、勤続年数や年齢から見て年収額がおかしい(多過ぎるなど)と判断された場合です。雇用条件などと照合し、それに見合った年収ではないと疑問に思われた場合に提出が求められます。
収入証明書不要でキャッシングを利用する方法
カードローンキャッシングに申込む際には、申込み書に“希望する借入額”を記入しなくてはいけません。結局のところ、限度枠は審査によって決定(回答)されます。「だったら記入しなくとも?」と思う方もいるでしょう。ですが、審査をスムーズに運ぶためや、高額融資を希望する場合のアドバイスを円滑にするために記入が必要とされます。
また、カードローンによって収入証明書を求められる基準が異なります。たとえば、最大限度額が500万円のカードローンを例にしてみましょう。その会社では、希望する限度額が300万円以上の場合に収入証明書の提出が求められるなど、各社によってあらかじめ基準が設けられています。カードローンによっては、その基準が100万円や200万円などさまざまです。
できたら収入証明書の提出をせずにキャッシングを利用したいですよね。その場合、基準となる希望限度額以下で申し込めば提出不要となる可能性があります。ただし、提出の基準額100万円に対し99万円で申し込んだ場合、「何か問題があるので提出を拒んでいるのではないか?」と、却って審査担当者に不審感を抱いてしまう場合があります。そうならないためにも、あからさまな金額を希望するのは避けた方が無難です。
また、“原則、収入証明書不要”というカードローンキャッシングの例もあります。“セブン銀行カードローン”の場合、最大限度額が50万円とそもそも低い設定なので提出が不要です。
収入証明書として認められる書類はなに?
収入証明書は、年収を証明する書類の総称という話を冒頭にしました。では、具体的にどんな書類の提出が求められるのでしょうか?給与所得者かどうかによっても提出する書類が異なります。提出方法も含めて順番に解説します。
給与所得者
対象者は、会社員・公務員・派遣社員・パート・アルバイトなど、企業から給料をもらっている人です。提出を求められる書類は以下の通りです。
- 源泉徴収票
- 給与明細書(月給やボーナス支給など)
- 課税証明書
- 納税証明書
- 確定申告書
これらのうちいずかの提出が有効です。基本的には、源泉徴収票か給与明細書の提出が一般的です。源泉徴収票は前年度のものが有効です。給与明細書は、直近3か月以内のうち連続2か月分の提出を求められるのが一般的です。
給与所得がない方
自営業の方や法人事業主などの場合、以下の書類の提出を求められます。
- 確定申告書
- 課税証明書
- 納税証明書
- 青色申告決算書
- 収支内訳書
これらのうちいずれかの提出が有効です。確定申告書や課税証明書の提出が一般的です。
提出方法
記載内容には、「申し込み者の名前・発行年月・会社名・給与詳細」が明記されていることを確認しましょう。郵送の場合、原本のコピー(1部)を他の必要書類と一緒に投函しましょう。無人契約機や店頭の場合は原本を提示しましょう。インターネット、メール、FAXなどの場合、原本をカメラなどで撮影したものを送信やアップロードしましょう。
また、手元に書類がない場合、各機関に再発行を依頼しなくてはいけません。発行の仕方について次の項で詳しく解説します。
収入証明書の発行方法
特に消費者金融のカードローンキャッシングには欠かせない年収確認。書類を破棄してしまったり、元々書類が発行されていない場合もあります。その場合、勤務先や各機関に発行を依頼しなくてはいけません。順を追って発行の仕方について解説します。
源泉徴収票や給与明細書は、勤務先の担当者(部署)に発行を依頼しましょう。また、元々書類が発行されておらず、勤務先に依頼しても入手することができない場合、“税務署”に相談しましょう。原則として依頼人の住まいがあるエリアを管轄している税務署に限られますが、税務署には、各書類の不交付手続きを行うことができます。すると、税務署が勤務先に書類を発行するよう指導してくれます。
“源泉徴収票”の不交付手続きの場合、【源泉徴収票不交付の届出書】の持参が必要です。“給与明細書”の不交付手続きの場合、【給与支払明細書不交付の届出書】の持参が必要です。
それぞれの届出書は、国税庁のホームページからダウンロードしましょう。いずれも手数料は無料です。営業時間が夕方までなので訪問するスケジュールは気をつけましょう。訪問の他、郵送の手続きができますが、到着までに1週間以上かかる場合もあるので窓口への訪問がオススメです。
確定申告書は、確定申告を行った税務署で開示請求しましょう。開示請求は、税務署の窓口に訪問するか郵送の手段が選べます。ただし、再発行までには数週間かかってしまいます。再発行の準備ができれば、自宅に開示決定通知書が届きます。窓口の受取の場合は税務署に訪問しましょう。郵送の場合、開示決定通知書の到着から数日後に確定申告書が自宅に届きます。
課税証明書は、住民票がある役場などで発行することができます。その場で即日発行してもらえるので便利です。郵送で申請する場合、入手までに1週間ほどかかってしまうので、急ぐ場合は窓口に出向くのがいいでしょう。
さて、審査に必要な書類は収入を証明する書類だけではありません。次の項では、キャッシングの審査で提出を求められる必要書類全般について詳しく解説します。
キャッシングに必要な書類
キャッシングの審査では次のような書類の提出を求められます。
- 申し込み書類
- 本人を確認できる書類
- 収入を証明できる書類
本人確認書類は、運転免許証、パスポート、健康保険証などが一般的です。キャッシングなどの審査では顔写真と住所の確認がすぐに確認できるものがベストです。そのようなことからも運転免許証の提出がもっともスムーズです。あたり前のことですが、期限が有効なものに限られます。
また、本人を確認する書類または収入を証明する書類などに、個人番号(マイナンバー)が記載されている場合があります。この場合、提出の際には、番号が見えないように加工してから提出しましょう。各金融機関からもそのように指示される場合があります。
もし、本人確認書類に記載されている住所と、現在の住所が異なる場合、申込者の氏名、現在の住所の両方が確認できる書類の原本が必要です。
- 公共料金の領収書(NTT・電気・水道・ガス・NHKの料金など)
- 住民票の写し
- 印鑑証明書
キャッシングの審査で提出が求められた場合、これらのいずれかの書類とあわせて提出しましょう。
収入証明書を出したらいくらでも借りれる?
キャッシングの審査申し込みの際、希望借入額によって収入証明書の提出を求められることを前述しました。ここで注意しておきたいのが、書類を提出したのだから、希望限度額が承諾されたも同然と思ってしまうことです。苦労して会社を休んで書類を手に入れたとしても、最終的なキャッシング審査で希望限度額が承諾されないこともあります。
その理由のひとつが“総量規制”です。総量規制とは、“個人に年収の1/3以上の貸し付けを行ってはならない”という貸金業法のひとつです。カードローンには大きく2つ【消費者金融カードローンと銀行カードローン】があります。貸金業法は、貸金業者(消費者金融など)に向けて発足された法律です。銀行のカードローンは総量規制対象外です。
たとえば、年収が300万円の場合に総量規制にもとづく借り入れ可能金額は100万円までです。すでに3社から80万円の借金をしているとしましょう。このような状態で50万円以上のとき収入証明書の提出を求められるカードローンに申し込んだとします。この場合、書類を提出したとしても20万円をこえて限度枠が与えられることはありません。
先ほどでも説明した通り、総量規制の対象とならない銀行のカードローンキャッシングなら、希望通り50万円の限度額が与えられる可能性があります。
なぜ収入証明書が必要なのか?
キャッシングの審査で収入証明書が不要かどうかは、総量規制のためだけではありません。そもそも書類の提出が強化されるようになった理由は、総量規制の影響があったことに違いありません。しかし、各金融機関の独自の貸し付け基準があることも忘れてはいけません。ここでは、総量規制以外に収入証明書が必要とされるのか?について掘り下げます。
貸金業法には総量規制とは別に、“貸金業者は、個人にお金を貸す場合、申込者の収入、信用、借り入れ状況、返済計画など、返済能力に関する調査をしなければならない”という内容の条文があります。これが、総量規制対象外の希望額で申し込んでも書類提出が必要とされる大きな理由です。
銀行のカードローンでは200万円~300万円以上の希望限度額に対し、収入証明書が必要とされるのが一般的です。しかし、大手消費者金融の場合、貸金業法に基づき50万円という低額でも収入証明書を求められる場合があります。さらに、申込者の信用が低いと判断された場合には、50万円以下の希望限度額であっても書類提出を求められることがあります。
銀行は、銀行法に基づき運営されています。銀行法では収入証明書の提出は義務付けられていません。つまり、各金融業者によって提出を求める基準が異なります。では、次の項では、各金融業者で決められた基準限度額を確認してみましょう。金融機関や金融業者別にまとめてみました。
金融機関別に収入証明書の提出限度額を知りたい!
各金融業者によってもキャッシング利用の条件はさまざまです。ここでは、いくら以上の希望限度額から収入証明書の提出を求めているのか、それぞれの金融機関から何社かピックアップして、相場を確認します。(2017年6月時点)
大手銀行(メガバンク)
- 三菱UFJ銀行カードローン「バンクイック」⇒ 希望額が200万円超
- みずほ銀行カードローン「エグゼクティブプラン」⇒ 希望額が200万円超
- りそな銀行「りそなプレミアムカードローン」⇒ 希望額が400万円超
- 三井住友銀行「三井住友銀行カードローン」⇒ 希望額が50万円超
ネット銀行
- 楽天銀行スーパーローン⇒ 希望額が300万円超
- イオン銀行カードローン BIG⇒ 希望額が300万円超
- ジャパンネット銀行ネットキャッシング⇒ 希望額が300万円超
- ソニー銀行カードローン⇒ 希望額が300万円超
- 住信SBIネット銀行MR.カードローン⇒ 希望額が300万円超
- じぶん銀行「じぶんローン」⇒ 希望額が300万円超
- セブン銀行カードローン⇒ 収入証明書不要
ジャパンネット銀行の場合、さらに“「希望額」と「ジャパンネット銀行の目的型ローンやフリーローン」の借り入れ総額が300万円超”という条件も加わります。
他のおもな銀行(地方銀行など)
- 新生銀行カードローン レイク⇒ 希望額が100万円超
- 静岡銀行カードローン セレカ⇒ 希望額が300万円超
- 福岡銀行カードローン⇒ 希望額が300万円超
- 常陽銀行カードローン キャッシュピット⇒ 収入証明書不要
大手バンク以外の銀行では、原則“収入証明書不要”という金融業者も多く見られます。これも、銀行法にもとづく独自判断によるものです。
消費者金融
- プロミス⇒ 希望額が50万円超もしくは、希望額と他の貸金業者からの借り入れ額の合算が100万円超
- アイフル⇒ 希望額が50万円超もしくは、希望額と他の貸金業者からの借り入れ額の合算が100万円超
- SMBCモビット⇒ 希望額が50万円超もしくは、希望額と他の貸金業者からの借り入れ額の合算が100万円超※SMBCモビットは収入証明を提出していただく場合があります。
- アコム⇒ 希望額が50万円超もしくは、希望額と他の貸金業者からの借り入れ額の合算が100万円超
大手消費者金融は、いずれも希望する限度額50万円超で収入証明書の提出を求められます。また、希望額と他の貸金業者からの借り入れ額の合算が100万円超という条件も同じです。
このように、金融機関別に大体の相場が確認できたかと思います。そんな中注目したいのが、大手バンク・三井住友銀行カードローンです。従来、収入証明書を求められる希望限度額は300万円でしたが、現在50万円に引き下げられています。つまり、キャッシング利用でより厳しい条件が導入されていることが気になります。
まとめ
銀行は総量規制対象外のため、ここ数年での“過剰な貸し付け”が社会問題となっています。まだ総量規制のような厳格な法案は発足されてはいません。しかし、今後さらに規制が強化されることも考えられます。いずれ銀行のカードローンも【総量規制の対象となることや、収入証明書の提出の強化】などの条件改正は、十分に考えられることです。もし、新規でカードローンに申し込むかどうか迷っているなら、早いうちに申し込みを検討するのが賢いかもしれません。
また、今後も各金融業者で条件改正がこまめに行われると考えられます。ホームページ上の“収入証明書不要”という言葉だけをうのみにしてはいけません。ホームページの更新(改変)が行われていない可能性も十分にあるためです。できれば、自ら担当者などの声によるリアルタイムの確認が重要です。
最後にキャッシング利用と収入証明書についておさらいをしておきましょう。
- キャッシング利用での収入の証明は、臨機応変に求められる場合がある
- 収入の証明が求められる基準は、総量規制ばかりではない
- 収入証明書の提出が不要となるギリギリ額での申し込みは却って不審
- 収入証明書の種類や再発行の仕方を知っておくと審査がスムーズ
- 銀行よりも消費者金融のキャッシング審査の方が、書類の提出条件が厳しい
- 書類の提出条件が厳しくなる前にカードローンに申し込むのも賢い選択