キャッシングやカードローンを使ったことがない方の中には、「キャッシングは借金である」と考え、不安に思う方もいるかもしれません。
しかしカードローンやキャッシングは、自分の収入や状況に合った金額を使い、返済計画をきちんと立てれば、とても便利に使うことができます。この記事は、キャッシングについての正しい知識をきちんと付けるために役立つ情報をまとめています。

キャッシングは借金と同じことなの?

まず、キャッシングやカードローンの意味について確認をしましょう。

キャッシングとは

キャッシングとは、クレジットカードのキャッシング枠を使ってお金を借りることです。提携ATMなどからカードを使って利用ができます。消費者金融などからの融資もキャッシングと呼ぶことがありますが、使い方はクレジットカードの場合と同じです。

カードローンとは

銀行などの金融機関で専用のカードを発行し、利用可能額の範囲内で提携ATMなどからお金を借りることができるローンです。こちらもキャッシングと呼ばれることもあります。

キャッシングとカードローンは、どちらもお金を借りるという行為だということが分かります。「借金」という言葉には「お金を借りる」という意味があります。そのためカードローンやキャッシングは「借金」であるということになりますね。

キャッシング=借金なら使わない方が良い?

「借金」という言葉を聞くとマイナスなイメージを持つ方も多いのではないでしょうか。初めてカードローンやキャッシングを使う方の中には、借金が怖い、もしくは不安だと感じる方もいるかもしれません。

しかし、返せる範囲内で計画的に利用すれば、とても便利な存在になります。たとえば急にお金が必要になったとき。クレジットカードなどが使えるならよいのですが、全ての場面でカードが使えるとは限りませんね。そのような時にキャッシングがあれば、コンビニなどですぐにお金を借りることができ、ピンチを切り抜けることができるのです。

では、いったいキャッシングとはどのように付き合っていけばよいのでしょうか?

キャッシングとの上手な付き合い方

キャッシングはあくまでも借金ですが、付き合い方次第で強力な相棒になります。うまく付き合うには、以下のようなことを意識するとよいでしょう。

必要最低限だけを借りる

手元にお金があると使いすぎてしまいます。また、キャッシングをしたお金が大きいほど利息もかかります。どうしても必要な分だけを借りるようにしましょう。「利用枠があるから」といって、あまり必要でないものを買うのに使っったり、浪費をしたりするのはよくない傾向です。

キャッシングの利用枠には限りがあります。枠があるからと普段から頻繁にキャッシングをしていると、あっという間に利用可能枠がいっぱいになります。元金が高くなるとその分利息は高くなり、返済が生活を圧迫するようになっていきます。キャッシングはどうしても必要な時にだけ使うようにしましょう。

繰り上げ返済を活用し、借りたらすぐ返す

利息は一日単位で計算されますので、長く借りているほど払わなくてはいけない金額が増えます。一日だけなら少しの金額ですが、それが積もり積もって大きな金額になると大変です。返せるときに積極的に返していくことをオススメします。

繰上返済方法は会社によって違いはありますが、カードを使ったキャッシングの場合はカードで繰上返済ができる場合が大半です。ATMにカードを入れて「ご返済」のボタンを押すだけで入金ができます。返済方法について、予めホームページなどで確認をしておきましょう。

キャッシングに頼った生活をしない

普段の家計管理や買い物などのシーンで、「足りない分はキャッシングで賄おう」というように、キャッシングを日常的に頼るようになるのは危ない傾向です。キャッシングはあくまでも借金。普段の生活費は通常の収入で賄いましょう。

キャッシングの利用可能額に頼る生活をすると、利用額がいっぱいになった時に生活が困窮し、返済もできなくなってしまいます。ついカードを使ってしまう、という方はカードを財布に入れないという工夫も必要です。

あくまで「借金」であることを忘れない

キャッシングは便利なものですが、「借金」であることは事実。利用限度額を「この額までは使っていい」と考えるのではなく、「この額まで借金ができる」と自覚しておきましょう。利用限度額をまるで自分の貯金のように考えてしまうと確実に破たんします。常に借金をしているという自覚を持ち、必要な時だけ利用するという心持ちが大事です。

キャッシングと上手に付き合えればよいのですが、ごくまれにキャッシングが原因で生活が破綻してしまう人がいるのも事実です。しかし早いうちに危険な兆候に自分で気がつけば、生活の破綻を防ぐことができます。
では、次はその危険な兆候について見ていきましょう。

要注意!危険なキャッシングの使い方は?

以下の内容に当てはまったら危険です。そのまま放置してしまうと生活が破綻してしまう恐れがあります。

借金の返済にキャッシングを使う

キャッシングをした後は毎月一定の金額を返済していくことになります。その返済の金額が足りず、キャッシングで補う…という事態に陥ると危険です。確かにその月は返済ができるかもしれませんが、これを繰り返すと大変なことになります。

返済した金額は、元金だけでなく利息分にも充てられるため、元金はそれほど減りません。しかし借入したお金はそのまま元金へと加算されるため、「キャッシングをしてそのまま返済」という行為を続けていくと元金が増えていきます。最終的には利用可能額いっぱいになり、返済ができなくなります。

返済より借入のペースの方が早い

同様の理由で、返済よりも借入のペースが早いときも危険です。利用可能額には限りがあります。借りてばかりいると、いつか必ず行き詰るときがやってきます。借入の金額を少しでも減らす必要があります。

複数のキャッシングを使っている

キャッシングは利用額が大きいほど利息が低くなります。少ない利息を複数の会社から借入をしていると、かかる利息が高くなり、返済の負担が増えてしまいます。また、返済が2回になるので、支払いの管理がしにくくなるというデメリットもあります。

以上が危険な兆候です。ではもし上記の項目に当てはまってしまった場合、具体的にどうすればよいのでしょう?

万が一借金地獄になってしまったら?

返済より借入のほうが多くなってしまった、複数の会社から借入をしている等は危険なキャッシングの兆候です。そのうち返済ができなくなり、生活が行き詰る可能性もあります。では、状況を改善するにはどうすればいいのでしょうか。

借入を一社にまとめる

複数の会社で借入をしている場合、どこかの一社で借入をまとめられないか検討をしてみましょう。金融機関によっては「おまとめローン」「多目的ローン」で借入を一本化できる場合があります。

借入する金額が高い分、金利は安く利用できます。返済が毎月一回になるので管理もしやすくなります。状況によっては返済が軽減できないケースもあること、審査が必要であることに注意しましょう。

キャッシングを止める

「手元にあるとどうしても使ってしまう」という方は、キャッシングをできないようにする、という方法も効果的かもしれません。金融会社に自分で連絡をすれば、キャッシングができなくなります。

債務整理を検討する

現状ではどうしようもない場合は債務整理を検討しましょう。債務整理をすると、ブラックになるなどのデメリットもありますが(ブラックについては後ほど解説します)、返済金額を軽減することができます。弁護士などの無料相談を利用するのも手でしょう。

返済ができなければ放置しよう、と考えている方もいるかもしれません。しかし借金を返さないと様々なデメリットが生じ、人生を台無しにする恐れもあります。借金の放置は絶対にやめましょう。

キャッシングの借金が返せなくなったらどうなる?

では実際、返せなくなった借金を放置すると一体どうなるのでしょうか?

ブラックに載り、キャッシングやローンが一切使えなくなる

長い間延滞をすると、個人信用情報に異動情報が登録されます。いわゆるブラックという状態です。この情報は最長で5年は記録されています。

個人信用情報に登録されている情報は、他の金融機関も参照することができます。そのためブラックになっている間は、キャッシングやローンが一切できなくなります。銀行のローンも対象ですので、住宅ローンなども組めなくなります。

住宅ローンを既に組んでいる人は更にピンチ?

もう住宅ローンを組んでいるからブラックになっても大丈夫!という考えは禁物です。住宅ローンの借入契約書を確認してみましょう。信用状態が著しく悪化した場合、もしくは差押を受けた場合は住宅ローンを一括で返済しなくてはいけない、という決まりがあります。

ブラックになるのはこの「信用状態が著しく悪化した場合」に該当するため、ブラックになると住宅ローンの一括請求をされる恐れがあります。

借金を放置すると裁判を起こされる場合も

さらに借金を放置すると、金融会社が返済をするよう訴訟を起こす場合があります。訴訟を起こされると、出廷の日時などが記載された書類が届きます。

それさえも無視すると、金融会社の意向に従うということになり、差押などが始まります。給与が差し押さえられる際は勤務している会社に連絡が入ります。そのため勤務先に借金をしていること、かつ返済をしていないことが確実にバレます。

借金を放置しても良いことは一切ありません。できるならこうなる前に生活を立て直したいですね。

まとめ

キャッシングとの上手な付き合い方は理解できたでしょうか。最後に、これまでの要点を簡単にまとめましょう。

キャッシング=借金だが、うまく付き合えば便利

キャッシングやカードローンはお金を借りるためのものです。そのため「借金」というカテゴリに分類はされます。借金は怖いというイメージを抱かれがちですが、キャッシングは上手に使えばとても便利な存在です。

キャッシングの上手な使い方は?

キャッシングは急にお金が必要になったとき、クレジットカードが使えない場所に行くときなどの大きな助けになります。ただあくまで借金ですのでいずれは利子をつけて返さなくてはいけないものです。使いすぎに気をつけ、早めに返済をすることを心がけましょう。

このようなキャッシングは危険!

キャッシングは便利な存在ですが、返済よりも借入のペースが多かったり、複数の会社から借入をしたりするのは危険な兆候です。いずれ借金が返せなくなる恐れがあります。おまとめローンを利用する、キャッシングを止めるなど早めの対処が必要です。

返済せずにそのまま放置すると、ブラックに登録されてローンがしばらく組めなくなるばかりか、契約中の住宅ローンの残高を一括請求される恐れも。最終的には裁判を起こされ、給与の差押にあう場合もあります。

最低限の利用に留め、計画通りに返済を行っていれば、キャッシングは強い味方になるかもしれません。家計状況と相談し、うまく活用してくださいね。