消費者金融の広告に「30日間利息なし」のような見出しがありますよね。無利息でキャッシングできるなら、そんなにありがたいことはありませんが、本当に利息無しでお金を借りることなんてできるのでしょうか?その仕組も気になります。

  • 利息なしで借りられる条件はあるの?
  • 利息を払う場合とどれくらい返済額に違いがある?
  • 上手な使い方を知りたい
  • どの業者で扱っているの?

ここではそんな疑問を解決するために、無利息キャッシングの基礎知識と、上手な活用方法について紹介します。美味しい話には裏があると言いますが、なぜ利息なしでお金を貸してくれるかなどの説明も合わせて紹介します。

無利息にできるのはなんで?

お金を借りたら、利息を付けて返済するのがあたり前ですよね。銀行や消費者金融などは、貸したお金に対して利子を設定して、その利子による利息を得て収益を上げています。ところが、金融業者の一部は「30日間利息0円」のようなサービスを行っています。

金融業者にしてみれば、利益ゼロでお金を貸すことになります。利用する側にしてみれば、借りたお金だけ返せばいいので、こんな嬉しいサービスはありません。とはいえお金に関しては、甘い話には裏がありそうで怖いですよね。

無利息キャッシングと聞いていたのに、法外な利子が発生して、高額な請求をされるのではないかと不安になる人もいるかもしれません。ところが、実際に正規の金融業者のサービスであれば、本当に利息0円でお金を借りることができます。

もちろん、誰でもいつでも無利息キャッシングできるというわけではありません。このサービスは、初めてお金を借りるという人の「金融業者からお金を借りるのは不安」という心理的な障壁をクリアさせるためのものです。

お手軽にお金を借りられる環境を整えることで、利用者が増えることを狙いとしているサービスのひとつです。このため、基本的には利用者が損をすることはありませんが、この説明だけではまだ不安かと思いますので、もう少し詳しく説明をしていきます。

何日のあいだ利息がかからない?

無利息キャッシングを提供している金融業者はいくつもありますが、利用条件などはそれぞれに少しずつ違います。その中で多くの金融業者で共通しているのは、下記のような条件です。

  • 初回利用時のみ
  • 30日間

金融業者によっては、7日間という設定をしていたり、何回でも利用できたりしますが、ほとんどはこのように設定しています。30日間というのは、初回借入日からというケースと契約日からというケースに分かれます。

契約日からというのと、初回借入時からというのは同じように思えますが、契約日というのは「今日から借り入れが可能です」となった日ですので、そこからすぐに借り入れをしなければ、無利息で借りられる日数が少なくなってしまいます。

例)
契約日:4月1日
借入日:4月11日

契約日から30日間の場合:5月1日まで
借入日から30日間の場合:5月11日まで

借入日から30日間の場合は、5月11日までに完済すれば利息がかかりませんが、契約日から30日間の場合は、5月1日までしか利息ゼロで利用できませんので、契約後すぐにお金を借りるのでなければ、サービスのメリットを最大限に活かせませんので注意してください。

いくらぐらい得をする?

無利息でキャッシングできると聞いても、そのメリットがどれくらいなのか少しわかりづらいですよね。ここでは実際にどれくらいお得にキャッシングできるのかについて、例を挙げて説明します。

利用額:50万円
金利:18%
利用条件:30日後(無利息期間)に返済

上記のような条件でお金を借りたときの利息を見てみましょう。この場合に発生する利息は次のように計算されます。

500,000円 × 0.18(金利)× 30日 ÷ 365日 = 7,397円

50万円を金利18%で借りたときに、30日後に完済するなら、支払う利息は7,397円です。この金額を大きいと感じるか、少ないと感じるかは人それぞれですが、無利息でお金を借りることができるなら、7,397円を払わずに済みます。

7,397円もあれば、仲間とお酒を飲みに行くこともできますし、有意義な休日を過ごすことができますよね。さらに、借入額が大きければ大きいほど、得する金額が増えます。反対に借入額が少ない場合には、あまりメリットがありません。

利用額を50万円ではなく5万円としたなら、そこで発生する利息は739円ですので、よほどお金に困っていな限り、お得であることをそれほど実感できません。また、金利が低い場合も発生する利息が小さいため、お得感は薄くなってしまいます。

無利息キャッシングの利用方法

無利息キャッシングのサービスを利用する場合に、特別な申し込みをする必要はありません。初回限定のサービスですので、まずはインターネットなどを利用して審査の申込みをします。審査に通過すれば、その後契約を行い、サービス期間中に利用すれば自動的に無利息でキャッシングできます。

利用者を増やすためのキャンペーンですが、誰も簡単にお金を借りられるというわけではありません。きちんとした審査があり、貸したお金を計画通りに返してくれると判断された人だけ、融資を受けることができます。

無利息期間に返済をすれば金利がかからないと説明しましたが、実際に利用するにはもう少し複雑な返済方法になってしまいます。利用時の返済の流れについて詳しく見ていきましょう。

契約日:4月1日
借入日:4月1日
返済日:毎月28日
金利:年18%
借入額:3万円
毎月の返済額:1万円

まず、最初の返済日4月28日に1万円返済します。まだ利息はかかりませんので、この時点での返済残高は2万円です。次の返済は5月28日に1万円の返済をしますが、5月1日までは利息がかかりませんので、残金2万円に対して5月2日~5月28日までの利息を支払います。

4月28日 返済額10,000円(元金10,000円 利息0円 残高20,000円)
5月28日 返済額10,000円(元金9,744円 利息256円 残高10,256円)
6月28日 返済額10,000円(元金9,844円 利息156円 残高412円)
7月28日 返済額418円(元金412円 利息6円)

6月以降は通常どおりの金利計算で返済を続けていきます。利息ゼロで利用するには、繰り上げ返済を利用して、サービス期間内に返済を行うのが良いでしょう。

無利息キャッシングを使うべき金額は?

低金利や少額での利用の場合は、あまり無利息キャッシングのメリットを感じられないと紹介しましたが、それではどのような金額ならこのサービスを利用すべきなのでしょう。いくらからお得だと感じられるかは人それぞれですので、借入金額ごとの利息を見てみましょう。

金利年18%、30日間で発生する利息

  • 10万円:1,479円
  • 20万円:2,958円
  • 30万円:4,438円
  • 40万円:5,917円
  • 50万円:7,397円

10万円の借り入れではそれほど大きなメリットを感じられないかもしれませんが、30万円くらいになると、少しまとまった金額ですので、ちょっと得したかなと思えるのではないでしょうか。20万円借り入れしたときの利息2,958円でも人によっては得した気分になるかもしれません。

それを考えると、20万円未満での借り入れでは、無利息キャッシングであることを、それほど意識する必要はありません。むしろ借りやすい条件の金融商品を選ぶようにしましょう。もっと低金利での借り入れも含めて、幅広く検討することをおすすめします。

利息ゼロでお金を借りられるのは、初回の1回だけです。その貴重な1回をどこで利用するかというのはとても重要です。あまりメリットを感じられない借入額ではなく、大きな金額でお金を借りたいときなどに利用しましょう。

無利息キャッシングを扱っている業者

ここまで無利息キャッシングの基本的な考え方について説明してきましたが、実際にどのような金融業者でこのサービスを提供しているのかについて紹介します。

新生銀行カードローン レイク

無利息開始日:契約日の翌日から
契約額:1万~200万円 / 1万~500万円
通常金利:年12~18% / 年4.5~18%
無利息期間:180日間 / 30日間

新生銀行カードローン レイクは「5万円まで180日間利息なし」と「全額30日間利息なし」の2種類があります。それぞれに、通常の金利や契約額に違いがありますので、どちらが有利なのかは借入額や金利によって変わります。

ジャパンネット銀行のネットキャッシング

無利息開始日:初回借入日から
契約額:最高1000万円
通常金利:年2.5~18%
無利息期間:30日間

ジャパンネット銀行のネットキャッシングは、1000万円までの融資を受けられますので、とても大きな額の利息をゼロにできます。1000万円借りるときの金利は年2.5%ですので、最大20,547円もの利息を減らすことができます。

プロミス

無利息開始日:初回借入日の翌日から
契約額:最高500万円
通常金利:年4.5~17.8%
無利息期間:30日間

プロミスでは、初めて利用する人がメールアドレスの登録を行い、なおかつWeb明細を利用することで、30日間の無利息サービスを受けることができます。初回借り入れから30日間であれば、何度利用しても利息は発生しません。

アイフル

無利息開始日:契約日の翌日から
契約額:1,000~500万円
通常金利:年4.5~18%
無利息期間:30日間

アイフルでは初回利用者で、なおかつ無担保キャッシングローンを利用する場合に限り、30日間の利息が0円になるサービスを提供しています。借金を1本化するおまとめMAXやかりかえMAXはサービスの対象外ですので注意してください。

アコム

無利息開始日:契約日の翌日から
契約額:1万~800万円
通常金利:年3~18%
無利息期間:30日間

アコムで金利0円のサービスは、初めての契約者が対象です。なおかつ「35日ごと」の返済期日で契約した人が対象です。無担保カードローンだけが対象で、クレジットや借り換えローンなどは金利0円の対象外です。

ノーローン

無利息開始日:借入日の翌日から
契約額:1万~300万円
通常金利:年4.9~18%
無利息期間:7日間

ノーローンは何度利用しても、借り入れしてから7日間で返済できれば、利息が発生しません。ただし、適用されるのは返済残高が0円になっているときに限ります。借りたお金を返済している状態であれば、何度でも利息0円でお金を借りることができます。

無利息キャッシングの活用方法

無利息でお金を借りられるのは、利用者としてはとてもありがたいことですが、活用するにはいくつかのポイントがあります。ここでは、上手な無利息キャッシングの活用方法について説明します。

サービス期間に完済する

最も効果の大きな利用方法は、高額な借り入れをして、サービス適用期間に完済することです。そうすることで、利息をまったく支払うことなく、お金を借りることが出来ます。利用できるのは金融業者ごとに1回だけですが、確実に返済できるあてがある場合におすすめの利用方法です。

例えば、ボーナス直前にどうしても欲しい商品が発売されたとき、無利息キャッシングを利用すれば、手元にお金がなくても商品の購入ができます。その後のボーナスですぐに返済すれば、利息ゼロ円で、お得に利用できます。

金融業者を使い分ける

ほとんどの金融業者では、初回利用という限定でのサービス提供ですが、ノーローンだけは何回利用しても最初の7日間は無利息でお金を借りることができます。無利息の期間がとても短いのですが、給料日の直前など、すぐにお金を用意できるのであればノーローンを利用しましょう。

また、新生銀行カードローンで借入の場合は、5万円までは180日間無利息です。10万円借りて、半年で返済するという場合は、実質金利が半分になります。このように、自分の借り入れしたい額や期間に合わせて、金融業者を使い分けしましょう。

注意点

無利息キャッシングはとても便利でありがたいサービスですが、利用方法を間違えると、あまりお得ではなかったというようなこともありえます。無利息キャッシングを利用するときの注意点についても紹介しておきます。

返済期間が長くなると損をする

当然ですが、サービス期間を過ぎてしまうと利息が発生します。それでも30日分の利息はゼロ円だからお得と思いたいところですが、返済期間が1年や2年というように長くなった場合は、高い金利によって、トータルでは大きな利息が発生することも考えられます。

利息ゼロとなる商品の多くが金利18%前後です。30日以内に返済できれば問題ありませんが、これを2年で返済するとなると、大きな利息を払うことになります。それよりも利息が発生しても低金利の商品を選ぶほうがトータルでの返済額が小さくなることもありますので、きちんとシミュレーションを行って、本当にお得になる商品を選びましょう。

2回目以降は高金利になる

お金を借りるときに、最初の1回は慎重に行うのですが、ローンカードを手にしてしまうと、安易にお金を借りてしまいがちです。ところがノーローン以外は、2回目以降の利用時には高金利での融資になるため、多額の利息を払わなくてはいけません。

1回目と同じ感覚で借りずに、きちんと返済計画を立てて利用するか、もっと低金利の金融商品の利用も検討しましょう。

まとめ

いくつかの金融業者が提供しているサービスのひとつ無利息キャッシング。一部の金融業者を除き、基本的には初回限定の特典で、なおかつ30日間という期間も設定されています。30日間も契約翌日からのカウントとなることがありますので、注意してください。

利息が発生しないのはサービス期間だけですので、借入額が数万円程度の場合はそれほどメリットを実感できません。お得であることを感じたい場合は20万円以上の借入時に利用するか、サービス期間内で完済できるときに利用しましょう。

サービス期間を超えてしまうと、通常どおりの利息が発生します。その結果、高金利での利用となってしまうことがあります。返済期間が長くなればなるほど、最終的な返済総額が膨れ上がることもありますので、利用時には注意してください。

また2回目以降の利用は、通常どおりの利息が発生します。この場合は他の金融商品のほうが、低金利で有利に借りることができますので、同じ商品にこだわらず、幅広い商品から最適なものを選ぶようにしましょう。

ノーローンのように、何度でも利息0円で利用できる金融業者もあります。このようなサービスを上手に使い分けして、できるだけお得にお金を借りるようにしてください。

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