ほとんどの人が気になっているのが、学生でもキャッシングやカードローンを利用できるのかということです。結論から言えば、利用できるケースとそうでないケースがあります。基本的には問題なくお金を借りることができますが、それには様々な条件があります。
- 20歳以上である
- 安定した収入がある
- 金融業者が学生の利用可としている
利用するためには、この3つの条件が揃っていることが求められます。それぞれについて詳しく見ていきましょう。
20歳以上である
とても重要なことですが、未成年に融資をしてくれる金融業者はありません。これは民法により、代理人の同意を得ないで行った未成年の契約は取り消すことができるためです。
結婚をしている場合はこれに該当しませんが、どの金融業者も一律に利用条件を20歳以上としています。
安定した収入がある
金融業者は慈善事業をしているわけではありませんので、貸したお金を回収しなければ赤字になってしまいます。このため、安定した収入のない人への融資を行いません。これは学生に限らず、主婦や社会人でも同様です。キャッシングやカードローンを利用するためには、アルバイトなどで安定した収入を確保しましょう。
金融業者が学生の利用可としている
20歳以上で安定した収入があれば、利用するための条件が整います。ただし、最後に重要なことは金融業者が学生への融資に対応しているかどうかです。これは金融業者ごとに判断が分かれます。
例えばイオン銀行カードローンは、利用条件に「学生の方は不可」と明記されています。この場合はもちろん利用できませんので、申し込みをするときには、必ず商品概要をチェックしておきましょう。
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学生はいくらまで借りられる?
条件を満たしていれば、学生でもキャッシングの利用は可能ですが、それではいくらまで融資をしてもらえるのでしょう。「海外留学のために100万円借りたい」といった高額な借り入れも可能なのでしょうか?
原則として借りられるのは年収の1/3まで
どのような立場の人でも、原則として借りることができるのは年収の1/3までです。これは総量規制というルールによるもので、消費者金融のような貸金業者は年収の1/3を超えて融資を行ってはいけないという決まりがあります。
また、銀行は総量規制の対象外ですが、独自の審査で年収の1/3を融資可能額の目安にしています。アルバイトで1年間に90万円稼いでいるなら、利用できるのは30万円までとなります。
実際に借りられるのはもっと少ない
とは言え、実際の融資可能額はそれよりも少なくなります。金融業者は貸し付けを行うときに、信用をとても重視します。信用は何度も利用することで高まりますが、まだ1度も利用したことがなければ信用はゼロです。
このため、収入も少なく信用もない状態の学生は、10~20万円くらいの少額融資からスタートとなるケースがほとんどです。いきなり100万円貸してほしいと依頼しても、確実に断られますので注意してください。
バイトしていないけどキャッシングできる?
学生がキャッシングするための条件として「安定した収入があること」と説明しましたが、それではバイトしていない場合は、絶対にお金を借りることができないのでしょうか?バイトしていないけど、仕送りがあるという場合でも融資してもらえないのでしょうか。
このようなケースでお金を貸してくれる金融業者はまずありません。また、親からの仕送りは収入ではありませんので、どれだけ仕送りをもらっていても利用できません。アルバイトによる安定した収入は必須だと考えてください。
ときどき申込時に「アルバイトをしている」と虚偽の申告をする人もいますが、これは絶対にしないでください。勤務先への在籍確認の電話などで、嘘は絶対にバレてしまいます。虚偽の申告をしたという履歴が残りますので、社会人になってからもその金融業者からはお金を借りられなくなることもあります。
バイトしてないというケースでは、まずは親に相談するようにしてください。無駄遣いをしたのでなければ、真剣に検討してくれるはずです。親を頼れないというような人は、奨学金制度の利用をおすすめします。
学生が審査で有利になる条件
キャッシングを利用するには、金融業者の審査を受けなくてはいけません。審査ではお金をきちんと返済できる環境が整っているかどうかをチェックされます。審査を通過させるために有利な条件というものがありますので、ここではそれらについて紹介します。
勤続年数が1年以上
アルバイトをしていることが、融資のための最低条件です。ただし、アルバイトを始めたばかりの人は、すぐに辞めてしまう可能性があります。反対に同じ勤務先に何年もいる場合は、簡単には辞めません。将来的にも安定収入を得られることを示すためにも、同じ職場に1年は在籍したいところです。
日雇いバイトには高額な仕事が多いのですが、毎回働く場所が違うというのは審査でかなりマイナス評価になります。審査を有利にするためには、できるだけ同じ場所で働き続けるようにしましょう。
実家暮らし
学生の場合、一人暮らしなのか実家暮らしなのかはとても重要です。実家暮らしの場合は、生活に必要なお金はほとんど親が出してくれますので、アルバイトでの収入はすべて自分の好きなように使うことができます。一人暮らしでは生活費や思わぬ出費があるため、アルバイト収入をすべて自由に使えるわけではありません。
そう考えると、安定した返済を期待できるのは実家暮らしです。このため、学生でも実家暮らしをしているほうが審査では有利になります。
仕送りの有無
一人暮らしは審査で不利なのですが、親からの仕送りが十分にある場合はそれを考慮してもらえます。生活苦にならないだけの仕送りがあれば、実質的には実家暮らしと変わらないと判断してもらえるためです。
仕送りそのものを安定収入とはしてもらえませんが、審査を受ける上ではプラスの評価となります。アルバイトで安定した収入があり、なおかつ仕送りもあるとなれば、一人暮らしでも審査に通過しやすくなると覚えておきましょう。
学生特有の審査に落ちる理由
安定した収入があれば、よほどのことがない限り審査落ちはありません。ただし、学生ならではの理由で融資を断られることもあります。どのようなケースで審査落ちするのかについて、詳しく紹介していきます。
収入が少なすぎる
アルバイトをするにあたって、親から年間103万円以上は稼がないようにと注意されていませんか?103万円を超えると扶養控除から外れてしまいますので、親の税金が高くなってしまいます。このため、学生バイトの多くが年収100万円以下だと思います。
仮に100万円の収入があっても、融資可能額は最大33万円です。この条件でさらに仕送りも少ない一人暮らしをしているとなると、100万円のほとんどが生活費に消えてしまいます。月々1万円の返済も厳しいという人もいるはずです。収入がもっと少なければどうでしょう?
年収が60万円くらいで一人暮らしをしているとなると、とても安定した返済を望めません。いくら安定した収入があっても、その額が低すぎる場合は融資を断られます。
携帯電話料金の滞納
金融事故を起こしてブラックリスト入りしていると、もちろん審査落ちします。でもこれまでお金を借りたこともなく、思い当たる節がないという人もいるかもしれません。そんな人でも、携帯電話料金を滞納したことがあるなら要注意です。
最近は携帯電話料金の中に端末の代金が含まれていますので、滞納をするということは商品の代金を支払っていないということでブラックリスト入りします。この結果、個人信用情報機関に金融事故の履歴が載り、審査落ちすることが増えています。
信用情報についてさらに詳しく→キャッシングと信用情報の関係は?
住民票を移していない
キャッシングの申込時に現住所で申請したものの、実は住民票を移していないという場合に審査落ちすることがあります。例えば本人確認書類として提出した運転免許証のコピーと現住所が違う場合には、「本人である確認ができない」として融資を断られます。
とはいえ現住所を実家にすると、重要な書類やローンカードなどが実家に届いてしまいます。お金を借りる前に住民票を移しておくか、金融業者のサポートセンターで相談してみましょう。金融業者によっては、別の書類を追加提出することで本人確認として対応してくれることもあります。
金融事故を起こしたら将来的にどうなる?
借りたお金をきちんと返すつもりでも、学業優先で思ったよりも稼げなかったり、バイトを辞めてしまったりして返済が滞ってしまうことがあります。この場合は、金融事故として個人信用情報機関に履歴が残ります。いわゆるブラックリスト入りした状態です。
こうなった場合には、将来的にどのようなことになるのでしょう?就職活動などで悪い影響が出るのでしょうか。
就職への影響は無し
一番心配なのは就職活動への影響ですよね。これに関しては基本的に影響ありません。普通の会社が個人信用情報を確認する方法はありませんので、金融事故を起こしていることを知ることはありません。
ただし、銀行や消費者金融のように自社で簡単に個人信用情報をチェックできる会社の場合は、絶対に影響がないとは言い切れません。金融系に就職を希望している場合は、影響が出る可能性もあるので注意してください。
クレジットカードを作れなくなる
金融事故を起こしたあと、社会人になって意外と苦労するのはクレジットカードを作れなくなっているということです。社会人にもなってクレジットカードのひとつも持ってないとなると、かなり不便な思いをすることになります。
ただし、クレジットカードとほぼ同じような使い方のできるデビットカードは、ブラックリスト入りしても作ることができます。個人信用情報の履歴が消えるまでは、デビットカードで凌ぐようにしましょう。
今日10万円借りたいときはどうすればいい?
お金が必要になるときには、いつもいきなりですよね。すぐにお金が必要なんだけど、学生だから融資までに時間がかかったらどうしよう。そんな心配をする人もいるかもしれません。今日10万円を借りたいとなったときは、どうすれば融資を受けられるのでしょう。
まず知っておいてもらいたいのは、学生だから融資のスピードが遅いということはありません。特に10万円くらいの融資であれば、どこの金融機関でもスピーディーな融資を期待できます。ただし、即日で必要だとなるとちょっとしたコツが必要です。
- 消費者金融のWEBサイトで申し込む
- 無人契約機でローンカードを受け取る
最近は銀行でも即日融資で対応してくれるところも増えてきましたが、金利が低いということもあり、学生にはハードルが高めです。確実にお金を借りるためには消費者金融の審査を受けるようにしましょう。申し込みはすぐに結果の出るWEB申し込みを利用しましょう。
そのうえで、キャッシングするためのローンカードを無人契約機で受け取るようにしてください。通常は郵送での受け取りになりますが、その場合はすぐにお金を借りることができません。すぐにカードを発行できる無人契約機を利用して、即日融資を受けましょう。
クレカを作ってキャッシングをする方法
ここまで、カードローンのキャッシングを中心に説明をしてきましたが、クレジットカードのキャッシングについても説明を加えておきましょう。知っている人もいるかとは思いますが、クレジットカードでもお金を借りることができます。
利用するための条件はカードローンとあまり変わりませんが、親の同意があれば未成年でも融資を受けられるという違いがあります。利用限度額は審査によって決まるため必要な額を借りられるとは限りませんが、キャッシング枠を作っておけばすぐにお金を借りることができます。
借りられる額は5万~10万円くらいで、原則として一括で返済します。中にはリボ払いで返済できるカードもありますが、金利が高めに設定されているのであまりおすすめできません。どうしてもお金を用意しなくてはいけなくなったときに利用しましょう。
まとめ
学生とキャッシングの関係についてここまで説明してきましたが、きちんと理解できたでしょうか?ここまで説明した内容で重要なものをまとめておきます。
- 学生が利用するにはアルバイトが必須
- 未成年は利用できない
- 借りられる額は10万~20万円くらい
- 一人暮らしよりも実家暮らしが審査では有利
- 金融事故を起こしても就職活動にはほとんど影響しない
キャッシングを利用するには、20歳以上で安定収入があること。この2点が揃っていないとカードローンの申し込みができません。ただし、クレジットカードなら親の同意さえあれば、少額の借り入れが可能な商品もあります。
融資を受けられるのは10万~20万円とそれほど大きくありません。収入が少ないことと信用が足りていないことが原因です。特に一人暮らしをしている場合は、自由に使えるお金が少ないため審査の通過が厳しく、融資可能となっても利用限度額はかなり抑えられます。
借りたお金を返せなくなるとブラックリスト入りしますが、金融機関への就職を考えていないのであれば就職時に不利になるということはありません。ただし、クレジットカードを作れないなどの不便さはありますので、きちんと返済計画を立てた上で利用してください。