クレジットカードのキャッシング枠は、いざという時に現金が借りれるので便利です。しかし基本的には手数料が取られるもの。「どれくらいお金がかかるんだろう」と不安になる方も多いかもしれません。今回は、キャッシングをした際にかかる手数料について解説します。
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キャッシングにかかる手数料とは
キャッシングにかかる手数料は、取引をする金額によって変動します。基本的には各社以下の金額を手数料として徴収しています。
☆10,000円以下のとき…108円
☆10.000円を超えるとき…216円
キャッシングをするときだけでなく、ATMから返済をするときも同様の手数料がかかります。
海外でキャッシングした時にかかる手数料は?
キャッシュカードは海外でも提携ATMでカードキャッシングができます。海外での利用の場合の手数料は日本のATMの手数料と同じです。
円に換算した際の金額で手数料が決まる
海外でキャッシングを行うと、日本円ではなくその地域の現地通貨でキャッシングができます。その現地通貨を日本円に換算した際の金額が10,000円以下の時は108円、10,000円を超える時は216円の手数料がかかります。
国内外問わず、キャッシングをする際には基本的に取られる手数料。できれば無料にしたいと思う人のために、次章では手数料が無料になるケースを紹介します。
キャッシングの手数料が無料になる条件
原則としてクレカキャッシングには手数料がかかりますが、状況によっては無料になる場合もあります。いくつか例を挙げて紹介します。
1.振込キャッシングを行うとき
キャッシング会社の多くは、支払いで使用している銀行口座に振り込みでキャッシングを行う「振込キャッシングサービス」を行っています。サービス名称は会社によって異なります。振込キャッシングの際は手数料がかからない、という会社が大半を占めています。
2.自社のATMのみ手数料無料の会社もある
全ての会社のキャッシングにおいて手数料がかかるというわけではなく、自社ATMのみ無料の会社も存在します。自社ATMでも、時間外に使うと利用手数料がかかる場合があります。
例:セゾンカード
自社ATM「CREDIT SAISON ATM」を使うと手数料がかかりません。
例:みずほマイレージクラブカード
みずほ銀行とイオン銀行での利用が手数料無料です。時間外手数料はかかります。
3.条件を満たせば無料になる会社もある
銀行系列のクレジットカードであれば、銀行の取引状況(預金額など)によって手数料が無料になるケースがあります。「月に4回まで」など回数が制限されることが多いです。
例:三菱UFJ-VISA
UFJ銀行のスーパー普通預金を利用すると、UFJ銀行からのキャッシングが無制限で手数料無料になり、提携ATMも優遇期間中2回まで手数料が無料になります。
例:みずほマイレージクラブ
給与の振込先にみずほ銀行を登録している方や、クレジットカードを使った方、25歳未満の学生の方などは、翌一か月間みずほ銀行ATMとイオン銀行ATMの時間外手数料が無料になります。イーネットやローソン、セブンイレブンのコンビニATMも月4回まで手数料無料で使えます。
ATM手数料がかからない会社もある
エポスカードは時間や金額に関係なく、国内の提携ATMの利用手数料が無料です。海外キャッシングは手数料がかかります。
このように、キャッシングには手数料が無料になるいくつかのケースがあります。余計なお金を支払わないようにするため、これらの特典はよく確認しておきましょう。
ATM利用手数料以外にかかるお金にも注意しよう
キャッシングにかかるお金は利用手数料だけではありません。現金を借りる際にはそれ以外にもこれらの金額が発生するので覚えておきましょう。
- 利息
- キャッシングカードの年会費
最低でも上記2つの金額が発生します。年会費はカードによって無料のケースもありますが、利息はキャッシングをするときには必ず発生します。手数料とは全く別の存在なので、詳しく見ていきましょう。
利息とは?
利息とは、借りたお金に対して支払われる対価、お礼のようなもので、キャッシングだけでなくローンやカードローンなどでも発生します。キャッシングをしたときは、手数料とは別に利息が取られることになります。
利息の計算は以下の計算式で可能です。
・元金×金利÷365日×借入日数
例えば金利18.0%で5万円を10日間借りた場合の利息は、以下の計算となります。
・50000×0.18÷365×10=246円
利息とATM利用手数料とあわせると、手数料210円+利息246円の合わせて456円が費用としてかかるということになります。
カードの年会費がかかる場合もある
クレジットカードには「年会費」がかかる場合があります。通常カードの場合、税抜きで1,000円〜2,000円程度。ゴールドカードなどの場合はさらに高くなります。
通常カードの場合、1年目の場合は大半のカードで年会費が無料。2年目以降も状況によっては年会費がかからないことが多いですが、年会費が無料になる条件をあらかじめ確認しておくか、年会費がかからないカードを作ることをおすすめします。
年会費がかからない例は以下のパターンがあります。
年会費がずっと無料
セゾンカード、イオンカードなどは利用金額や年数に関係なく年会費がかかりません。ショッピング系(流通系)のカードは買物をする機会が多い主婦や学生が主なターゲットで、顧客を増やすことに力を入れているため、年会費がかからない会社が多いです。
学生カードや年齢制限があるカードは年会費無料
元々学生をターゲットにしている「学生カード」は年会費がかかりません。また、39歳以下だけが申し込みできるJCBの「JCB W」のように、申込の際に年齢制限があるカードも年会費が免除されるケースが多いです。しかし、学校を卒業する等の事情で通常カードに切替になった際は年会費がかかるようになります。
条件によって年会費が無料
ほとんどのカードは、1年目の利用金額や利用回数によって翌年の年会費が免除されます。条件はカードによって異なりますので、必ず確認をしましょう。
利息は必ずかかるものですが、年会費はかからないものを選べば支払う必要はありません。少しでも節約するために、年会費無料のカードを選ぶことをオススメします。
ATMで預金を下ろすのとキャッシング、どちらが手数料が安い?
お金を用意する方法として、預金口座からカードを使ってお金を下ろすという方法もありますね。原則として平日の昼間にその会社のATMからお金を下ろせば手数料はかかりません。それ以外の場合は所定の手数料がかかります。
【例:三菱UFJ銀行】
●自社ATM
8:45〜21:00…無料、それ以外…108円
●提携ATM
平日8:45〜21:00…108円、それ以外…216円
【例:みずほ銀行】
●自社ATM(コンビニATMなど)
8:45〜21:00…無料
8:00〜8:45、18:00〜23:00…108円
0:00〜8:00、23:00〜24:00…216円
土日祝日の場合、
0:00〜8:00…216円、8:00〜22:00…108円、それ以外の時間は利用不可
●提携ATM(コンビニATMなど)
8:45〜21:00…108円
0:00〜8:45、18:00〜24:00…216円
土日祝日の場合、時間帯に関係なく216円
キャッシングは金額によって手数料が変わるのに対し、預金を下ろす際は曜日や時間帯によって変動していることが分かりますね。土日祝日や夜間に提携ATMを利用する際は必ず216円の手数料がかかっています。
キャッシングの場合は時間帯に関係なく、取引金額が1万円以下であれば手数料が108円ですので、夜中・土日祝日に1万円以下を借りるのであればキャッシングのほうが手数料が安いということになります。
このように、「自分の預金を下ろす」よりもキャッシングを利用した方がお得に現金を用意できるケースがあります。以上のことを踏まえて、どんな風にキャッシングと付き合えばいいのか活用法を紹介します。
キャッシングの活用法を紹介
キャッシングには利息がかかりますが、利子の金額は借りたお金(元金)と借りている日数を計算して算出しますので、少ない金額を借りてすぐに返すのであればあまり利息がかかりません。状況によってはお金を下ろす際の手数料よりも安く済みます。
実際に1万円を借りた時にかかるお金を計算してみよう
例えば、「夜中(土日)だけどどうしても1万円が必要」というときは、預金を下ろすより、キャッシングをしてすぐ返済をしたほうがお得になります。1万円までならATMの手数料は時間に関係なく108円で済みますし、数日以内であればかかる利息はごくわずかです。
例:日曜に1万円が必要になった時にかかるお金
1.提携ATMから預金を下ろす場合
ATM手数料216円
2.提携ATMからキャッシングし、10日後に返済をする場合
1万円を10日間借りた際にかかる利息は(年18.0%で計算)
10000×0.18÷365日×10日=49円
ATM手数料108円+利息49円=157円
この結果を見ると、キャッシングの方がかかるお金が少ないのは一目瞭然。後日、銀行ATMの手数料が無料の時間帯に預金を下ろしてキャッシングの返済をした方が安く済みます。
夜中や土日祝日にお金が必要な時はキャッシングがお得
手数料がかからないカードを使う場合、キャッシングにかかるお金は利息のみですので、1万円を超える融資でも短期間で返済をすればお得に利用ができます。
手数料がかかるカードでも、1万円以内であれば時間帯に関係なく手数料は108円ですので、「今日中にどうしてもお金が必要になった」というような場面など、いざという時には預金を下ろすときよりもオトクに利用ができます。
こんなときはキャッシングを使おう
以上を踏まえて、キャッシングを使うのにオススメな場面を紹介します。
1.海外に行くとき
キャッシングの魅力の一つは、海外で現地通貨をキャッシングできることです。窓口などで円から現地通貨に両替を行うと手数料が発生しますし、手続きをする手間もかかります。しかし海外キャッシングの場合、空港などに設置されている提携ATMで簡単にキャッシングができ、手数料は日本のATMと同じ。旅行が終わってからすぐ返すのであれば、両替するよりもオトクに利用できます。
海外に限らず、旅行に行くときもオススメ
旅行先で急にお金が足りなくなった時もキャッシングはおすすめ。提携ATMが多いですので、コンビニなどがあればいつでもお金を引き出すことができます。
もちろん普段使っている口座のカードやカードローンなどのカードでもよいのですが、その分持ち歩くカードが増えるのがネックですね。いざという時はキャッシングを利用すると決めていれば、クレジットカード1枚で事足ります。
夜中や土日祝日にお金が必要になった時
手数料を比較する項目で説明した通り、夜中や土日祝日にお金を借りる際は、預金を下ろすよりも低い手数料でお金を借りられるケースがあります。
また地方銀行などの場合、遅い時間帯だと提携ATMでもお金をおろせない、という事も決して珍しくありません。そのような時、手元にキャッシングができるカードがあるととても便利です。
そもそもキャッシングとは?どうすればできる?
これまでで説明をしてきた「キャッシング」とは、買物などで使用するクレジットカードの「キャッシング枠」を使ってお金を借りることを言います。キャッシング枠があれば、お手持ちのクレジットカードを使って好きな時にATMでお金を借りることができます。
使い方は?
お手持ちのクレジットカードに「キャッシング枠」があれば、そのまま持っているカードでキャッシングができます。返済方法はショッピング時と同様、口座振替であることが大半です。手数料や返済方法の細かい決まりは会社によって異なりますので、あらかじめ確認しておくと安心ですね。
申し込み方は?
クレジットカードをこれから作る、という方はキャッシング枠を一緒に申込むことができます。既にカードを持っていてキャッシング枠がない場合は後から申込もできます。(方法は会社によって異なります)
中には銀行のカードローンのように、カードを使ってお金を借りること全般を「キャッシング」と呼ぶこともありますが、カードローンとキャッシングは様々な点が違います。どこが違うかについては次の項目で詳しく見ていきましょう。
カードローンとキャッシングの違いは?
カードローンはローン専用のカードを作り、ATMなどからお金を借りるローンのことを言います。クレジットカードとは違ってお金を借りることに特化しており、利息や限度額など様々な点でクレカキャッシングと異なります。
利率や限度額の違い
カードローンとキャッシングは限度額や利率が大きく異なります。その違いをわかりやすく説明します。
キャッシングより利率が低く、限度額が高め
キャッシングの利率は15.0%〜18.0%程度が大半ですが、カードローンの金利は5.0%〜、高くても14.5%前後と、キャッシングに比べると低めの設定になっています。限度額も、キャッシングは5万〜50万、最高でも100万程度止まりであるのに対し、カードローンの限度額は最高300万円を超えるものも珍しくありません。
銀行のカードローンは総量規制の対象外
クレカキャッシングや消費者金融の借入は総量規制の対象ですので、年収の3分の1に借り入れが制限されます。クレカキャッシングでも規制の対象外のものはありますが、ごくわずかです。
しかし銀行のカードローンは規制の対象ではなく、専業主婦でも配偶者に安定した収入があればカードを作れる場合もあります。
手数料の違いは?
この2つは手数料も大きく異なりますので、説明しておきましょう。
年会費は誰でも無料
クレジットカードでは年会費がかかってしまう場合がありますが、カードローンは原則として年会費がかかりません。
ATM手数料は無料の会社も多い
ATM手数料はキャッシングと同じく、1万円までの利用は108円、それを超える場合は216円となっています。自社ATMなら夜間や土日祝日でも手数料がかかりません。
また、キャッシングは提携ATMの手数料が無料の会社がごくわずかであるのに対し、カードローンは提携ATMでも手数料がかからない会社が複数あります。
【提携ATMの手数料が無料のカードローンの例】
・レイクALSA
・三菱UFJ銀行カードローン バンクイック
・楽天銀行スーパーローン
・みずほ銀行カードローン(月4回まで)
カードを使ってお金を借りるという点では共通していますが、様々な違いがあります。状況によって使い分けるのもおすすめですね。
まとめ
では最後に、キャッシングの手数料について要点をまとめましょう。
手数料は108円or最高でも216円+利息
キャッシングの手数料は取引金額によって変化します。借入・返済をする金額が1万円までなら時間や曜日に関係なくいつでも108円。1万円を超えても216円です。それにプラスして利息がかかります。
夜間・土日祝日こそキャッシングの出番
夜間や土日祝日に預金を下ろす際は金額に関係なく手数料がかかります。一方、キャッシングの手数料はいつでも同じ。少ない金額をすぐに返すのであれば、預金を下ろす際の手数料よりも安く済むケースが多いです。また、夜間の場合は預金を下ろせない金融機関もあります。そのような時にキャッシングがあると安心ですね。
キャッシングは海外旅行にもオススメ
海外旅行に行く際にキャッシングができるカードを持っていくと、現地通貨でキャッシングができる上に手数料は国内のATMと同じ。両替をする手間も手数料も省けます。
いざという時にあると便利なのがキャッシングです。お財布にキャッシングができるカードを一枚入れておくことをオススメします。